常時10人以上の労働者を雇用する雇い主は、従業員の雇用に関するルールである就業規則を事業所ごとに作成し、所轄の労働基準監督署の届出をしなくてはなりません。令和2年から事業主は、従業員に年5日間の時季指定の有給休暇を与えなくてはならなくなりました。違反には罰則規定があります。

従業員の雇用に当たっては、労働条件を書面をもって通知しなくてはなりません。絶対的記載事項として①労働契約の期間、有期の場合は更新の有無②就業の場所及び業務内容③始業・就業時間④所定労働時間を越える労働の有無、休憩時間・休暇（２交代等に関する事項）、休日④賃金の決定、計算、支払い方法⑤退職（解雇を含む）に関する事項が必要です。

従業員を一人でも雇用したら、雇用保険・労災保険に加入しなければなりません。雇用保険料は一般の事業で賃金の0.9％、負担割合は、従業員0.3％、事業主0.6％です。労災保険料、総賃金に業種ごとに決められた料率を全額事業主負担します。

公的な費用負担により、被保険者・被扶養者の疾病や高齢、介護などのリスクに備えるための制度で、従業員を対象とする「健康保険（医療保険）」「厚生年金保険（年金保険・介護保険）」を狭義の意味で「社会保険」と呼んでいます。

労働安全衛生法により定められた健康診断です。雇い入れ時及び年1回の「定期健康診断」の実施が事業者に義務付けられています。

労使間で「時間外労働・休日労働に関する協定書」（別名３６協定）を結び労働基準監督署に届け出をしないと、法定労働時間（1日8時間、週40時間）を超える時間外労働及び休日労働などを命じることはできません。労働者が１人の場合でも届出が必要です。